お部屋の間取り替えやデザイン
①住宅の間取りや設計に関する、後悔するところは
・リビング
設計図面上では十分なリビングの広さと思っても、実際に暮らしてみると思ったより狭いように感じるといった声は少なくありません。また、家具を置いたらリビングが狭くなった方もいらっしゃいます。
ダイニングテーブルやソファ、テレビなどリビングは多くの家具や家電が置かれる場所です。
リビングをできるだけ開放的に、広くとりたい方は図面上の広さだけでなく、どのような家具家電を置くか、配置後の状況も考慮してリビングの広さを決めましょう。
・動線
動線が悪いと、家事の労力が増えます。例えば洗濯機と物干し、収納が共通の階にないと移送時間が長くなるため、非効率です。
家事は複数の仕事を同時並行するケースが多いため、家事動線が悪いと結果的に家事全体の作業効率が落ちます。
家事で歩く距離はできるだけ少なくできるよう、動線を考慮したつくりにしましょう。
・窓
窓の大きさや数に不満がある方も少なくありません。
例えば窓が小さすぎると、リビングが暗くなります。一方で窓が大きすぎるとカーテンをすべてオーダーメイドになる、窓自体の費用が高くなるなどがデメリットです。
明るさや解放感、防犯、プライバシーなど何を重視するかで必要な窓の数や大きさは変わります。
窓の種類や大きさは断熱性能にかかわるので、窓の大きさや数を検討する際には、自分がどのような住環境にしたいか、過去の例を参考にしながら具体的なイメージを元に決めましょう。
②住宅のデザインにあたって、後悔するところは
・カーテン
両脇に飛び出している装飾があるような、少し凝ったデザインのカーテンレールは隣の壁に干渉したり、後からエアコンをつけにくかったりする可能性があります。
スチール製のシンプルなデザインなら問題ないケースがほとんどです。しかしカーテンレールのデザインや仕様などにこだわりたい場合は、設置スペースに余裕があるか事前に確認しましょう。
また種類によってはカーテンレールの下地を頑丈に広範囲で入れないと、設置ができないタイプもあるため要注意です。
このカーテンレールの問題は間取りプランや収納計画、図面作成時に考慮しなければ対応しにくい傾向にあります。こだわりのカーテンがある場合には、早めにハウスメーカーや工務店の担当者に相談しましょう。
・床材
床は範囲が広く、部屋の機能性や印象を大きく変える要素の1つです。色だけでなく建材の機能性にも着目して選びましょう。
床は素材によって、耐久性の高さや肌触りの良さ、消臭効果、遮音効果、クッション性など、その特徴は多岐にわたります。小さなお子さまや室内飼いのペットがいらっしゃるご家庭のなかには、傷みやすい床材を選んでしまって後悔するケースもあるようです。
床は部屋の雰囲気だけでなく、体感温度や視覚的な広さなどにも影響します。床の色や質感などが思っていたものと違うと、インテリアともマッチしにくくなるかもしれません。
床材を選ぶ際には、床単位で考えるのではなく、部屋全体のバランスを考えて決めましょう。値段もブランドや機能性などによって異なるため、事前によく確認したいポイントです。スマートフォンやパソコン画面、カタログだけで決めずに、住宅展示場に行って実物のサンプルを見ながら情報収集することをおすすめします。
・壁紙
壁紙も床と同様に、部屋全体のイメージに影響する要素です。小さなサンプルで確認すると、実際のイメージが異なる場合もあるため、なるべく大きなサンプルで確認しましょう。明るい色は広い面積で見るとより明るく、暗い色はより暗く見える特性があります。サンプルと実際での齟齬を生まないコツとして、明るい色は一段暗い色を、暗い色は一段明るい色を選びましょう。
壁紙は面積が大きい分、ランクを落とすと予算を削れます。しかし、深く考えずに選ぶと安っぽく見えかねません。センスが問われる部分でもありますので、知識や経験の豊富なハウスメーカーや工務店の担当者にアドバイスをもらいながら、一つずつ丁寧に決めていきましょう。
特にお子さまがいらっしゃるご家庭では、ライフスタイルの変化にも配慮が必要です。子ども部屋専用に可愛らしい壁紙を使用しても、子どもが大きくなったり部屋の使い方が変わったりした際に、張り替えたくなるかもしれません。
また流行色の使用にも注意が必要です。新築時はベストに感じても、時間が経過するにつれて時代遅れな印象になる可能性があります。壁紙を選ぶ際には、ライフスタイルの変化や流行などに左右されないものを選ぶと、長く愛着をもてる家になるでしょう。
・タイル
壁紙だけでなく、タイルでも多いのが、「色選び」の失敗です。タイルは外壁のアクセントや玄関口などでよく使用されますが、色選びを間違えると、外観と合わなかったり汚れが目立ったりして、後悔につながります。
玄関タイルは家の中のインテリアと外観の両方に合うよう考えなければいけないため、難しい要素です。完成間近の状況で投げやりに決めてしまわずに、最初の段階から細部の配色にも配慮するとよいでしょう。
タイルは色だけでなく、材質によって汚れやすさや掃除のしやすさは違います。例えばザラザラした素材は滑り止め効果があるものの、靴についた泥やホコリなどの汚れがつきやすいうえに、掃除がしにくい点がデメリットです。
タイルは見た目や利便性に関わる部分ですので、素材の特性や全体のイメージなどをよく考慮して選ぶ必要があります。
③キッチン・浴室・トイレ水回りの後悔するところは
キッチンは家の中でも使用頻度が高いため、よく考えて設計しないと後悔が多くなりがちな場所です。
先ずは一番使う奥様の使いやすい高さにすることが一番です。高さの合わないキッチンは奥様の疲労蓄積の原因になります。
理想の高さは以下の方法で計算できます。
理想の高さ 身長÷2+5cm
また、他によくある後悔ポイントとして、キッチンの収納を活用しきれていないケースが挙げられます。具体的には、収納の高さや奥行きがありすぎて調理器具や食材、調味料などの出し入れがしにくい、収納の中が暗くて見えにくいなどです。
このような失敗を避けるには、収納したい物の種類や量に合わせた収納スペースを確保する必要があります。収納物が多くなりそうな方は、パントリーを作って引き戸で仕切ると、収納力がアップし、スッキリとした印象を与えることが可能です。
また、キッチンでは家電を多く使うため、コンセントの位置が悪くて使いにくいとストレスになります。
例えばコンセントの位置が高すぎたり低すぎたりすると、作業効率が落ちて不自由に感じるでしょう。特に冷蔵庫やオーブンレンジなどはコンセントの位置が設置場所になるため、慎重に決める必要があります。
失敗を避けるためには、設計段階からキッチンで使う家電を全て洗い出し、それぞれの家電が使いやすい位置にコンセントを配置するようにしましょう。
またゴミ箱を置くスペースも配慮が必要です。ゴミ箱を置く位置を決めていないと、動線を遮ったり、不衛生になったりします。忘れやすいポイントですので、使いやすく目立ちにくい場所をあらかじめ確保しておきましょう。
キッチンは種類もメーカーも豊富なため、どれを選べばいいか悩む方は多いのではないでしょうか。
イシカワでは、一般的なシステムキッチンだけではなく、洗練された高級感あふれるデザインとコストパフォーマンスの高さが魅力の「グラフテクト(GRAFTECT)キッチン」もお選びいただくことが可能です。
自由度やデザイン性にこだわりたい方にはおすすめですので、特徴や詳細は下記の記事を併せてご確認ください。
・浴室
お風呂に入る際のイメージだけでなく、掃除のしやすさも大切です。浴槽や壁の色や素材の中には、汚れが目立ちやすく掃除しにくいものがあります。
カビの生えやすい床や壁、棚、鏡の継ぎ目などに施工してあるコーキングをできるだけ少なくし、シンプルなデザインにすると掃除しやすくなるでしょう。また温風を出す機能が付いた浴室乾燥機を設置すると、湿気が生まれにくくなるため、カビ抑制の効果が期待できます。
お風呂の扉には、折れ戸や開き戸、引き戸など様々な種類があり、それぞれ特徴が異なります。それぞれのメリット・デメリットを理解して選ばないと、毎回お風呂に入るたびに後悔しかねません。
④収納などで後悔するところは
収納スペースが不足し、不便に感じる失敗例は少なくありません。例えばリビングや玄関収納、ウォークインクローゼットなどは収納不足になりやすい場所です。
ものが溢れかえる状態になると、生活感が出てしまったり、部屋が狭いと感じられたりします。今ある物の量だけでなく、これから先、物が増える可能性も見越して、余裕のある収納スペースを確保しましょう。
⑤電気・空調・換気設備
・オール電化
オール電化は火を使わない安全性の高さや、ガス工事が必要ないなどのメリットがあります。しかしライフスタイルによっては、光熱費が高くなる可能性があるため、要注意です。
オール電化の料金プランは夜間電力が割安でも、昼夜の電気料金は通常プランより高めに設定されていることが少なくありません。
日中に設備機器を使用する時間が長いご家庭ではオール電化にすると光熱費が高くなるため、各電気会社の料金プランを事前によく比較検討しましょう。
またオール電化に不可欠なエコキュート(自然冷媒ヒートポンプ給湯器)に関しても、注意点があります。
例えば本体サイズがかなり大きいため、設置場所を広く確保する必要がある、夜間の運転音が大きい、水道の水圧が下がるなど、一般的な電気温水器やガス給湯器とは異なる特徴がある点です。
機種によって機能性や特徴は様々なため、設置前に施工会社やメーカーに確認しましょう。
・電気代
気密性や断熱性が低い家は、電気代がかかる可能性にも要注意です。
家に隙間が多いと、色々な箇所から空気が出入りし、換気のコントロールができません。屋内外の温度差で換気が逆流するため、温めた室内の空気が給口から勝手に漏れだします。
気密性や断熱性が上がると、冷暖房機器の使用頻度や使用時間が減るため、電気代のコストは長く住むほど大きくなるでしょう。
しかし断熱性の高い家は、エアコンを夏は冷房28℃、冬は暖房20℃の設定温度でも快適に過ごせると言われます。
国土交通省の調査でも明らかにされた通り、昭和期に多く建てられた無断熱住宅と比べて、現在の省エネ基準に則ったレベルで断熱した住宅は、冷暖房のエネルギー削減が可能です。
高気密高断熱の家にするのは大前提ですが、窓をムダにつけない、気密性の悪い引違い窓を極力減らす、断熱性能を兼ね備えたカーテンを取り付けるなどの対策もあわせて考えましょう。
・結露、通気性
寒い地域での生活で重視したいのが気密性や断熱性能です。しかし、気密性や断熱性能が高い家は換気をうまく行えないと、屋内の気温差が生まれ、湿気が室内にこもり結露によるカビやダニ発生の原因になります。
また気密や断熱性能に欠陥がある家は、暖かい空気がすぐ外に放出されるため、暖房費が高くなる点もデメリットです。
外からでは見えない壁の内部で結露が発生すると、知らない間に家の土台や柱などの建材を腐らせる危険性があります。
結露による失敗を防ぐには、断熱性能を高めることがポイントです。屋内と屋外との熱の出入り(熱貫流率)が、床(基礎)・壁・天井(屋根)でどれくらいあるのかは「UA値」で算出できますが、この数値が低いほど断熱性能が高いとわかります。
また、住宅の気密(隙間の面積)を示す値は、C値です。このC値が1以下を「高気密住宅」、0.5以下を「超高気密住宅」と呼びます。住宅展示場で住まいの情報を調べる際には、UA値やC値などに着目しましょう。
窓の種類や大きさが断熱性能にかかわるので、窓の大きさや数を検討する際には、自分がどのような住環境にしたいか、過去の例を参考にしながら具体的なイメージを元に決めましょう。
・コンセントやスイッチ
コンセントの使い勝手を考える際には、数だけでなくコンセントの配置を考慮することがポイントです。
コンセントは数が多ければ良いわけではありません。コンセントだらけだと、家具で隠れたり、使用しなかったりしてムダになります。
スイッチの位置も生活の利便性に大きく影響する要素です。例えばスイッチをリビングの中央部分のみに配置すると、照明の電気をつけるのに毎回遠くまで移動する必要があり、効率が悪くなります。
また様々な場所に分散されてスイッチがついていると、それぞれの場所で照明の操作をする必要が出てきて、動線の観点からも不便です。
コンセントがどこにいくつ配置されているかは、図面の段階では分かりにくい傾向にあります。マイホームでの生活や家具家電の配置を想像しながら、コンセントの位置を決めましょう。