キッチンリフォーム相場
戸建て住宅の場合 100~150万円 |
マンションの場合 90~120万円 |
キッチンを買い替え・新規取付を検討する前に
キッチンは毎日使う場所だからこそ、こだわりたいという方は少なくありません。家族と会話ができるレイアウトにしたい、たっぷりの収納やカップボード(食器棚)で整頓したい、気分が上がるようなおしゃれなキッチンにしたい…と、キッチンへの要望はさまざまです。
理想のキッチンにするために、キッチンリフォームでできるレイアウトのポイントや、収納力アップの配置の工夫などご紹介します。
キッチンレイアウトの基本
キッチンにはいくつかタイプがあります。レイアウトによって良い点や悪い点があるので、ご要望のレイアウトと照らし合わせてください。
まずはレイアウトのメリットやデメリット、リフォーム前に確認すべきこと。
1.使いやすいレイアウトのポイントは作業動線にあります。
・ワークトライアングル
「ワークトライアングル」とは、シンク・コンロ・冷蔵庫の3カ所を線で結んだときにできる三角形の動線をいいます。この3辺の距離が長いと、調理作業におけるムダな動きが多くなるといわれています。
逆に、短くなりすぎると収納や作業する際のスペースが不足することもあるでしょう。また、ワークトライアングルは正三角形に近いほど作業動線が良いといわれています。
コンロ・シンク・冷蔵庫の3つは、キッチンにおいて頻繁に利用するものです。この距離が均等にあることで動線がスムーズになり、調理をする際にもムダな動きを軽減できます。まずは、家のキッチンにおけるワークトライアングルを確認し、動きやすさを確認すると良いでしょう。
・理想のワークトライアングルの距離とは
ワークトライアングルの長さは、一般的に「2~3歩で移動できる長さ」が良いといわれています。もう少し具体的にいうと、シンクとコンロ間は120~180cmくらいの距離が良いでしょう。
そして、シンクと冷蔵庫間の距離は120~210cm、コンロと冷蔵庫間の距離なら120~270cmが理想的とされています。
必ずしもこの距離に合わせる必要はありませんが、キッチンにおける動きに不便を感じているのなら、ワークトライアングルの距離を見なおす必要があるかもしれません。
既存のシステムキッチンを動かすことは難しいですが、冷蔵庫の配置を変えるといった工夫は可能でしょう。
・キッチン内通路の幅
キッチン内通路の幅の目安は90cm~120cmと言われています。
2人以上で頻繁に調理する場合は、すれ違うことも考慮に入れて、100cm以上の通路幅があると便利でしょう。
冷蔵庫を設置した部分は、冷蔵庫前のスペースが狭くなるので注意が必要です。
・コンセントの位置
キッチン家電を置く場所とコンセントの位置関係も重要です。コンセントが足りなかったり、使いやすい位置になかったり、不便な場合には追加工事も検討しましょう。キッチンのレイアウトを変える、クロスを張り替えるなどのリフォームと一緒に依頼するのがおすすめです。
・その他として
また、意外と忘れがちなのがゴミ箱の位置。必要な場所にないと不便ですので、家事動線を考えながら設計してもらいましょう。
食洗機を設置する場合は、食洗機とカップボードの位置関係が適切かも考えておくと、家事がスムーズになります。
2.キッチンスタイルの種類
キッチンスタイルには「オープンキッチン」、「クローズドキッチン(独立型キッチン)」「対面キッチン」、「壁付けキッチン」のような種類に分かれます。
キッチンレイアウトを決める前には、まずはそれぞれのキッチンスタイルの特徴を知っておくことが重要です。
・オープンキッチンのレイアウト
「オープンキッチン」はリビングダイニングとキッチンの間に壁などで遮られるものがなく、開放感があるキッチンです。
オープンキッチンは開放感が高まるだけでなく、リビングにいる家族ともキッチンからコミュニケーションが取りやすくなります。
オープンキッチンを設置するには、余裕をもった間取りが必要となるので、その点は注意が必要です。
・クローズドキッチン(独立型キッチン)のレイアウト
「クローズドキッチン(独立型キッチン)」とは、オープンキッチンとは反対で、キッチンがダイニングや他の部屋と壁などによって独立したものです。
クローズドキッチン(独立型キッチン)は、調理の煙やニオイが他の部屋に広がらないのがメリットです。
オープンキッチンと比較すると、開放感がないのは我慢しなければいけません。
・セミオープンキッチン(セミクローズドキッチン)のレイアウト
「セミオープンキッチン(セミクローズドキッチン)」は、「オープンキッチン」と「クローズドキッチン」のどちらの良さも持ったキッチンです。
開放感をある程度確保しつつ、吊戸棚などの収納スペースも設置したい方におすすめのキッチンです。
・対面キッチンのレイアウト
「対面キッチン」はリビングやダイニングを見ながら調理できるキッチンのことです。対面キッチンのレイアウトには「アイランドキッチン」、「ペニンシュラキッチン」というものがあります。
どちらも開放的な空間を演出できるレイアウトです。
対面キッチンのメリットは、調理中でもリビングやダイニングにいる家族とコミュニケーションが取りやすいことです。
対面キッチンのデメリットは、調理台の前に壁がないので、油はねや水はねに気を付ける必要があることです。
・壁付けキッチンのレイアウト
「壁付けキッチン」は、キッチンの前面が壁に面しているものです。壁付け型キッチンは、壁との間にスペースが出来ないので、限られたキッチンスペースを有効に活用することができます。
しかし、リビングやダイニングにいる家族や客人とのコミュニケーションは取りにくいというデメリットがあります。
例)アイランドキッチンのレイアウト
「アイランドキッチン」は、システムキッチンを壁に付けず、独立した島のようにするレイアウトです。
家族と対面して料理を作ることができ、広い作業スペースがあるため食事の準備を家族で楽しめることができます。キッチンレイアウトの中でも広いスペースが必要となります。
例)ペニンシュラキッチンのレイアウト
「ペニンシュラキッチン」は、システムキッチンの側面の片側を壁につけたレイアウトです。ペニンシュラキッチンは対面キッチンの一種で、リビングやダイニングにいる人とコミュニケーションが取りやすいという特徴があります。
アイランドキッチン、ペニンシュラキッチン共に、ニオイや煙が広がりやすいという対面キッチンならではのデメリットもあります。
3.キッチンの型について
システムキッチンには「I型キッチン」「II型キッチン」「L型キッチン」などの様々な種類があります。
それぞれの種類にどのような特徴があるのかご紹介いたします。
・「I型キッチン」
I型キッチンとは、コンロ、シンク、調理台が一列に並んだキッチンのことで、一般的には壁付けレイアウトされるものです。キッチンレイアウトの中でもよく導入されているものなので、見かけたことがある方も多いかもしれません。
それでは、I型キッチンのメリットとデメリットを比較してみましょう。
I型キッチンのメリット
I型キッチンにはどのようなメリットがあるのかを確認していきましょう。
スペースを有効活用できる
I型キッチンは壁付けにすることで、キッチンスペースを有効活用でき、設置スペースが他のタイプと比べてコンパクトなため、スペースが限られている住宅でも導入しやすいというメリットがあります。
価格が比較的リーズナブル
I型キッチンは、他のキッチンレイアウトのタイプと価格を比較すると、リーズナブルなものが多いでしょう。その理由としては、複雑な形ではないため、キッチン自体の材料費や加工費が抑えられるからです。
I型キッチンのデメリット
I型キッチンにはどのようなデメリットがあるのかを確認していきましょう。
横幅が広くなると動線が悪くなる
I型キッチンの横幅が長くなると、横への移動が長くなることから、動線が悪くなるのがデメリットです。特に壁付けのI型キッチンの場合は、食器棚や冷蔵庫をキッチンの横に置くことがあるので、横への動線が長くなりやすいです。
キッチンの動線を考えるときは、頻繁に利用するコンロ、シンク、冷蔵庫の3つを線で結んだ時にできる三角形の動線である、ワークトライアングルという考え方を参考にしてみましょう。
キッチンがリビングやダイニングから見える
壁付け型のI型キッチンの場合、リビングやダイニング側からキッチンに置かれているものが丸見えになります。家族以外の方にキッチンを見せたくない方は、この点は注意しなければいけません。
I型キッチンの間取り
I型キッチンは対面キッチン、壁付けキッチンのどちらのタイプでも設置することが可能です。それぞれどのような特徴があるのかを確認していきましょう。
対面キッチン
対面キッチンの特徴は、リビングやダイニングを向いて調理ができるため、家族とのコミュニケーションが取りやすいことです。
アイランドキッチンやペニンシュラキッチンのように設置することもできますが、広めの設置スペースが必要となります。
壁付けキッチン
壁付けキッチンの特徴は、キッチンを壁に面して設置することで、キッチンスペースを有効に活用できることです。また、壁の方を向かって調理をするので、調理だけに集中することができます。
壁付けキッチンで気を付けておきたい点は、対面キッチンとは反対で、コミュニケーションが取りにくいことです。
I型キッチンの収納
I型キッチンの収納は、対面キッチン、壁付けキッチンなどのレイアウトによってかわってきます。
どのような収納スペースがあるかを確認してみましょう。
シンク下収納
I型キッチンの収納として、キッチンシンクの下にある収納は有効活用しておきたい場所です。
シンク下収納には、シンクでよく使用するボウルなどを収納しておくと便利です。
背面収納
対面キッチンの場合は、キッチンと並列の壁側にカップボードやレンジボードを設置することができます。
必要に応じてサイズを調整することも可能です。
カウンター下収納
対面キッチンでキッチンの背面(ダイニング側)をカウンター仕様にすると、カウンター下収納を利用することができます。
カウンター下収納は、カウンター下収納を使用するときに椅子を動かす必要があるので、使用頻度を考えて収納する物を考える必要があります。
吊戸棚
吊戸棚を壁付けキッチンに設置するときは、壁のデッドスペースを収納スペースとして有効活用できます。
また、対面キッチンの場合は、開放感が少なくなるデメリットはありますが、ペニンシュラタイプのキッチンでは吊戸棚を設置しているケースもあります。
吊戸棚は高い位置にあるため、収納する物を考えて軽いものや使用頻度の低いものを収納するなどの工夫が必要です。
「II型キッチン」
II型キッチンとは、シンクとコンロのキャビネットが並列しているキッチンレイアウトのことです。
II型キッチンはセパレート型キッチンとも呼ばれ、壁付け+ペニンシュラタイプや壁付け+アイランドタイプとして設置されます。
II型キッチンのメリット
作業動線が短い
シンク台とコンロ台への移動が身体の向きを変えてできるので、キッチンでの作業動線が短くなります。
また、冷蔵庫の配置する位置によってワークトライアングルを作りやすいというメリットがあります。
作業スペースが広くなる
II型キッチンは2つのキャビネットがあるので、作業を行えるスペースを広くとりやすくなります。調理が効率的にできるので、複数人やお子様と一緒に調理がしやすくなります。
収納スペースが多い
2つのキャビネットがあることで、収納スペースを他のキッチンレイアウトと比較して多く確保することが可能です。また、II型キッチンのどちらかの台を壁付けすることで、壁面収納も利用することができ、更に収納スペースを確保することができます。
II型キッチンのデメリット
濡れた物を運ぶ時に水が垂れる
II型キッチンのデメリットとしては、洗った食器や食材などの濡れた物をシンク台からコンロ台へ運ぶ時に、床に水が垂れやすいということです。
床材をフロアクッションやタイルなどの、水に濡れてもいい素材にするといいでしょう。
広いスペースが必要となる
II型キッチンは作業スペースが広くなるというメリットはありますが、キャビネットを2つ設置することができる広いスペースが必要となります。
スペースに制限がある場合、I型キッチンなどコンパクトに設置できるキッチンが利用しやすいでしょう。
身体の向きを替える動作が多くなる
コンロとシンクが前と後ろに設置されているため、調理の際には身体の向きを変える作業が多くなります。
II型キッチンのレイアウト
オープンキッチン
II型キッチンは、キッチンがリビングやダイニングと壁で遮られていないオープンキッチンとしてレイアウトできます。
開放感のある空間を実現することができます。
独立型キッチン
独立型キッチンは、キッチンがダイニングや他の部屋と分かれており、完全に独立した部屋の中にキッチンがあるものを指します。
II型キッチンは独立型キッチンとしてもレイアウトでき、油や煙が他の部屋に広がらないというメリットがあります。
II型キッチンで後悔しないために気を付けたいこと
間口
II型キッチンは2つのキャビネットがあるので、間口をI型キッチンの間口よりも短くすることもできます。
メーカーによって間口のサイズが違いますので、事前に確認しておくことが大切です。
通路幅
II型キッチンは前後のキャビネットの間が通路になるため、その通路幅が動線の良さを決めることになります。
通路幅は最低80cm以上必要とされていますが、120cm程度あると、人がすれ違える余裕をもった動きがキッチン内でできます。
II型キッチンのまとめ
II型キッチンについてご紹介いたしました。キッチンリフォームやリノベーションを考えている方は、理想的なキッチンレイアウトを見つける参考にしてみてください。
L型キッチン
「L型キッチン」とは、キャビネットをアルファベットのL字型に配置したキッチンのことです。基本的にコンロとシンクが90度で向かい合うように設置されることが多いです。
L型キッチンは壁付けキッチン、対面キッチンのどちらでも設置することができるので、導入を検討しやすいキッチンの一つです。
それでは、L型キッチンのメリットとデメリットについてみていきましょう。
L型キッチンのメリット
L型キッチンのメリットとしては、キッチン内での作業動線が短いことや、作業スペースが広くなることなどが挙げられます。それぞれの内容を確認していきましょう。
作業スペースが広くなる
L型キッチンはII型キッチンと同様に、2つのキャビネットがあるので、作業を行えるスペースが多くできます。
作業スペースが広くなると、調理の作業効率がよくなり、複数人での調理が行いやすくなります。
作業動線が短い
L型キッチンはコンロとシンクが90度で向かい合うように設置できるので、コンロ、シンク、冷蔵庫の3つの点からなる三角形「ワークトライアングル」を短く設計できます。
ワークトライアングルが正三角形に近づくほど、キッチンでの作業動線がよくなると言われています。
L型キッチンのデメリット
L型キッチンにはメリットもありましたが、キッチンのコーナーがデッドスペースになりやすいことや、広いキッチンスペースが必要になるデメリットもあります。
コーナーがデッドスペースになりやすい
L型キッチンでは、90度に曲がっているコーナー部分がデッドスペースになりやすくなります。
コーナーは奥まっているため、収納スペースとしては使いづらく、頻繁に使用する調味料などは置かない方がいいでしょう。
広いキッチンスペースが必要になる
L型キッチンを設置するには、I型キッチンを設置する時よりも広いキッチンスペースが必要となります。
特に対面式のL型キッチンを設置する場合は、リビングルームやダイニングルームに面しているキャビネットの間口の広さに気を付けましょう。
L型キッチンのレイアウト
L型キッチンは次の2種類のレイアウトで設置可能ですので、それぞれの特長をみていきましょう。
壁付け式
L型キッチンを壁付けにすることで、キッチンのスペースを有効に活用することができます。また、壁にキャビネットが接しているため、壁面を利用した収納スペースも確保することが可能です。
対面式
L型キッチンを対面式にすることで、リビングルームやダイニングルームにいる家族とのコミュニケーションが取りやすくなります。
ペニンシュラ型キッチンのような、キャビネットの片方が壁面に設置しているレイアウトになります。
L型キッチンのリフォーム時に気を付けたいこと
L型キッチンのサイズ(寸法)
システムキッチンはメーカーによって規格のサイズが決まっていますので、それを基準として、設置したい場所におけるかどうかを確認してみましょう。
システムキッチンのスペースのサイズを確認するには、奥行き、間口、高さの3つを測っておくことが大切となります。
特にL型キッチンにすると、I型キッチンと比較して奥行が長くなるので、キッチンスペースに制限がある空間には設置できない可能性があります。
L型キッチンの収納
L型キッチンはI型キッチンと比較してキャビネットが2つあるので、収納スペース自体は大きくなります。
しかし、前述のとおり、コーナー部分のキャビネットスペースはデッドスペースになりやすいです。この部分を考慮しないで収納スペースの面積だけを考えると、思っていたよりも物が収納できないということになってしまう恐れがあります。
奥行きが必要
L型キッチンにリフォームやリノベーションをする時は、キッチンの間口だけではなく、キッチンの奥行きも考える必要があります。
L型にすると、I型と比較して奥行きが長くなるので、キッチンスペースに制限がある空間には設置できない可能性があります。
冷蔵庫の配置
L型キッチンはワークトライアングルを作りやすいキッチンレイアウトだとご説明しましたが、冷蔵庫の配置には注意しておきましょう。
冷蔵庫の位置によってキッチンでの動線が大きく変わってきますので、ワークトライアングルの考えをもとに、冷蔵庫の配置を考えましょう。
L型キッチンのまとめ
今回はL型キッチンのメリットやデメリットについてご紹介しました。さまざまなキッチンレイアウトがある中で、理想のレイアウトを見つけるためには、色々なキッチンレイアウトを比較することが大切です。
他のキッチンレイアウトのメリットやデメリットも比較して、失敗しないリフォームやリノベーションを行っていきましょう。
U型キッチン
「U型キッチン」とは、キャビネットがコの字型のレイアウトになっているキッチンを指します。シンクやコンロ台が、キッチンの中央を囲むように配置されており、移動スペースが確保できるのが特徴です。
U型キッチンは動線が短くなる
U型キッチンは動線が短くなるのが特長で、方向転換するだけで簡単に別の作業へ移れます。キッチンレイアウトに無駄がなく大容量の収納も実現できることから、キッチンを効率的に動きたい人にはぴったりのキッチンです。
U型キッチンの多くは機能的なシステムキッチン
U型キッチンの多くは、調理台やコンロ台、シンクなどがセットとなったシステムキッチンの状態で販売されています。
キッチン全体にまとまりがあるとおしゃれさが増し、見た目も良くなります。機能性だけではなくキッチン全体の美観にもこだわりたい人にも、U型キッチンは良い選択肢となるでしょう。
U型キッチンのメリットは大容量の収納と豊富な作業スペース
U型キッチンのメリットや魅力にはどのようなものがあるのでしょうか。今回は収納と作業スペースの2つの点について考えていきましょう。
収納と調理スペースが大きい
U型キッチンは収納スペースが多く、また調理スペースも広くとれるのがメリットです。そのため、収納スペースを広めに確保したい人や、複数人で料理をする人にとって使い勝手が良いキッチンです。
U型キッチンはワークトライアングルが考えられている
U型キッチンは動線の良さが重視されて作られたキッチンです。キッチンを快適に使うひとつの工夫に、ワークトライアングルがあります。
ワークトライアングルとは、「冷蔵庫」「シンク」「コンロ」の位置を頂点としてそれぞれを結んで作る三角形のことです。3辺の合計は3.6~6.6m程に設定するのが望ましいとされています。コの字型をしているU型キッチンは、多くの場合ワークトライアングルがすでに考えられており、後でレイアウトに悩むことは少なくて便利です。
U型キッチンのここに注意
さまざまな魅力があるU型キッチンですが、知っておきたい注意点も存在します。きちんとデメリットを理解したうえで導入を検討することが重要なポイントです。
キッチンスペースをきちんと把握しよう
U型キッチンは前述のようにキッチンの中央に動線を確保できるものです。しかし、キッチンのスペースにあわないサイズのU型キッチンを置いてしまうと、3辺をカウンターでふさいでいることからどうしても圧迫感が出てしまいます。
もしもキッチンスペースが小さいなら、コの字型ではなくL字型のシステムキッチンを導入したほうが、ゆとりをもって作業できるというケースもあるでしょう。U型キッチン選びの際はデザインや機能性に目を向けるとともに、必ずキッチンの広さとのバランスも見ることが重要です。
コーナーがデッドスペースになりがち?
U字型コーナーはコの字型をしているため、2つのコーナーの角がデッドスペースになりやすいです。コーナースペースを有効活用する方法としては、収納棚を設置することなどを検討してみましょう。
U型キッチンは価格が高くなる傾向
U型キッチンの価格は、キャビネットが3つあるということから、I型キッチンなどよりも価格が高くなる傾向があります。U型キッチンを検討している方は、どのぐらいの価格になるかもしっかり確認しておきましょう。
U型キッチンを選ぶ際のポイント
U型キッチンのメリット・デメリットについてはご紹介してきましたが、実際にU型キッチンを導入する際には、どのような事について気を付けておけばいいのでしょうか?
覚えておきたいU型キッチン選びのポイントをいくつかご紹介させていただきます。
サイズを誤るとせっかくのシステムキッチンが台なしに
まず、重要視しておきたいのは、キッチンスペースとU型キッチンのサイズバランスです。気に入ったキッチンであってもサイズがオーバーすると設置は不可能になります。
サイズといっても単純に間口と高さだけを見るのではなく、奥行きもチェックしましょう。U型キッチンはコの字型に設計されているため、スペースが狭く感じられます。また、奥行きを見誤ると、十分な動線を確保できず、使いにくいキッチンになってしまいます。
収納もU型キッチン選びのポイント
U型キッチンは3つのキャビネット下に収納スペースがあるために、大容量の収納スペースを確保することができます。他のレイアウトのキッチンよりも収納スペースが多いので、収納場所が少ないと困っている人にはオススメです。
また、収納スペースだけ確保されていれば良いというものではなく、使い勝手もきちんと考慮する必要があります。例えば、キャビネット下にある収納は、開き戸タイプと引き出しタイプがあります。
引き出しタイプは、かがまなくても何が入っているかを確認することができるメリットがありますが、高さのあるものが収納しにくい場合があります。収納するもののサイズや使い勝手を事前にショールームなどで確認しましょう。
部屋の雰囲気に合わせた素材選びを
キッチンが独立した空間となっておらず、リビングルームにキッチンスペースが隣接している場合は、キッチンの素材や見た目を部屋の雰囲気と合わせると空間に統一感がでます。
システムキッチンはインテリアとしてのデザイン性に優れたものもあるので、お気に入りのデザインやカラーを選んで、空間に合うキッチンスペースにすることも考えてみましょう。
U型キッチンは利便性が高い!ポイントを押さえてベストなものを見つけよう
キッチンの主役であるキッチンは、機能的であるのはもちろんのこと、見た目の美しさやサイズ、収納量などについても考慮する必要があります。
U型キッチンは動線が短くなることや、豊富な収納力が特徴で、調理スペースを十分確保して、料理を楽しみたい方におすすめのキッチンです。充実したキッチンは食生活を豊かにする第一歩なので、良いものをしっかりと選んでいきましょう。
以上の3点を確認し、使いやすい理想のキッチンにしましょう。
ご家庭の生活に合った「キッチンのレイアウト作業動線」を考え⇒「理想のキッチンのスタイル」を選択⇒レイアウトとスタイルに合った「キッチンの型」の順に検討し、ご不明な点は専門家やリフォーム会社と相談し、決めていくのがよろしいでしょう。
お見積りは「こちらから」