・いざというときに焦らないよう早めに計画する

必要に迫られてバリアフリーリフォームをせざるを得ないケースもありますが、焦って計画すると失敗を招くことがあります。

少しでも生活に不自由を感じるようであれば、ケアマネージャーや主治医、リフォーム店など専門知識を持つ方に相談し、早めのリフォームを検討しましょう。

バリアフリー化を進めて安全な自宅にすることは、暮らす方の自立性や体力の維持にもつながります。

費用面が心配でリフォームの計画が進まないという方は、補助金以外にもリフォームローンの活用も検討してもよいでしょう。

・メリット・デメリットを考え、使用者に沿ったバリアリフォームにするには。。。

バリアフリーにリフォームするメリットは・・・。

 ・ 高齢者が安全に生活できる
 ・ 介護がしやすい

などがあげられますが。それぞれ2つのメリットについて見ていきましょう。

高齢者がより安全に生活できるようになる

バリアリフォームをするメリットとして、高齢者が安全に生活できるようになる点があげられます。

数十年住んでいる自宅の場合「住み慣れた家だから、バリアフリーなど必要ない。自分が気をつければ平気」と思う人もいるかもしれません。

しかし住み慣れている家だからこそ、ふとしたタイミングでつまずいたり、階段を踏み外したりする危険が潜んでいるのです。

人は高齢になるとともに、視力や筋力が低下します。そのため、ケガや骨折をして介護状態になってしまう確率も上がります。手すりをつける、段差をなくすなどのリフォームをすれば、安全に生活できるでしょう。

高齢者の介護がしやすくなる

バリアフリーを設置するという判断は、高齢者だけでなくご家族にもメリットがあります。

介護する家族が高齢者をすべて介助するとなると、とても負担がかかります。また、すべてを手伝うと自分の力でできたこともできなくなる可能性があります。

高齢者がトイレから立ち上がるのは思った以上に力が必要です。なおトイレのリフォーム等をしていなければ便座の位置が低くさらに立ち上がるのは難しくなるでしょう。

しかし、トイレに手すりがあれば高齢者でも自分でできるようになります。

バリアフリーリフォームをする上でのデメリットとして。

バリアフリーにすると、
 ・ 部屋が狭くなり使いづらくなる
 ・ バリアフリーがなければ行動制限が生まれてしまう
といった短所も存在します。

部屋が狭くなり使いづらくなる
バリアフリーにリフォームすると、部屋が狭くなるデメリットがあります。

廊下やトイレなどに手すりを設置する場合、ある程度スペースを確保しなければなりません。特にトイレは面積が狭く作られている住宅が多いため、手すりをつけると想像以上に狭く感じる可能性があります。

元々、敷地面積が狭い住宅に住んでいる場合にバリアフリーを設置するならば、リフォーム業者と設置したあとのイメージを把握しておく必要があるでしょう。

非バリアフリーでの対処が難しくなる可能性がある

一度バリアフリーにリフォームすると、バリアフリーがついていない場所での対処が難しくなる可能性があります。

たとえば、自宅のトイレでは一人で対処できるものの、外の商業施設などには、非バリアフリーの場所はまだまだ多いのが実情です。

そのため、自宅にバリアフリーを設置する場合は、高齢者が一人でできることとできないことをしっかり把握しておく必要があるでしょう。不要にもかかわらず、急いで設置してしまうと自分の力で対応できる力を失くしてしまうリスクがあります。

まとめ
バリアフリーリフォームは、対象となる場所に応じて適切な内容の工事をおこなう必要があります。その際には、対象者の状況にあわせたリフォーム内容を検討することが大切です。また、バリアフリーが目的の工事は補助金制度を活用できるケースもありますので、あわせて確認するようにしましょう

バリアフリーリフォームが大切な理由

国民生活センターの調査によると、65歳以上の高齢者の事故の8割近くが住宅内で起きています。ケガが最も多いのは「居間」。次に「階段」「キッチン・ダイニング」と続きます。
ケガは転倒や転落、段差でのつまずきなど、歩行時に多く発生しています。誰もが高齢になると筋力や感覚が衰えて、住み慣れた自宅であっても、少しの段差でつまずいたり、バランスを崩しやすくなります。家での事故を予防するためには、家の中の危険をなくすバリアフリーリフォームが有効です